奇跡の一本松、実は枯れていた。立っているのは人が補強しているから。

陸前高田 奇跡の一本松 (9)

観光客を欺くかのように立つ奇跡の一本松なんてね(^_^)

東日本大震災に関心のある人なら数年前から知っている話を私は知りませんでした。

所詮東京から来た観光客の予備知識なんてこの程度です。

首都圏ではキズナやがんばろう東北のスローガンは叫ばれていましたが、具体的な話は殆ど届いていませんもん。テレビはコメディアンと呼ばれる人たちが衝撃の映像を見てクイズに答えてラーメンとB級グルメ食ってる番組ばかり流してますから。

この前エントリーした感想は当時の素直な気持ちそのままで今もそれは変わりません。 

いいんです。つくりもんでも。ハリボテでも。訪れた者が震災について何か思うところが芽生えたらそれでいいんです。

作り物に関する議論として、奇跡の一本松を保存するために必要な予算を巡って陸前高田で議論が起こっているようです。

たしかに被災者支援を後回しにして一本松にお金をかけるのは順序がおかしいので、お金をかける場所と順序を正しくするというルールをデザインする事は必要だと思います。

お金の話はよそ者が口を挟む性質ではないのでその程度でいいとして、気になるのは奇跡の一本松は観光資源となるかどうかの話。

陸前高田 奇跡の一本松 (12)

やくみつるのような反八百長原理主義者や、「植物は天然のものでありそれ以外は認めない」というドグマティストは、人口保存されている松と聞いた瞬間、

やらせかよ!作り物かよ!

とそっぽを向くでしょう。やらせでもないし天然でなかったら悪ってわけではないんやけどね。

そうでなくても作りモンの植物を拝みに来る観光客は多くないということは念頭に置いた方が良いでしょう。

犠牲者の遺族など、この地に特別な思いを抱いている人は繰り返し訪れるでしょうが、観光客のリピーターは計算してはならないと思います。

では何をつくればいいのか。

実現可能性を無視すればカジノですが、妥当な所で大仏はどうでしょうか。陸前大仏。

もちろん津波が来た時の避難所になる設定で。犠牲者の供養にもなります。